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ANAオープンゴルフトーナメント 2024

「ジャンボさんの庭で」永野竜太郎が輪厚で描くプロ17年目の初V

永野竜太郎(ながの・りゅうたろう)が4アンダーの「68」でプレーし、2日通算12アンダーで、初日の2位から1差の単独首位で決勝ラウンドに進出した。

2日目は、午後から次第に風が吹き、肌寒さも増したが、「身体を動かし、頭を使えば寒くない」と、静かに情熱を燃やしてプレー。
「ギアの進化と個々の努力で、自分がデビューした頃より平均飛距離が10ヤードは伸びてるが、自分も変わらずやってきた」と、36歳を迎えた今も300ヤードの飛距離が武器だ。

「たとえラフに入れてもアドバンテージ。少しでもグリーンの近くまで飛ばせば短い番手でグリーンを狙える、チャンスにもつけられる」と、果敢にクラブを振り続けて、ティショットを右に曲げた2番でボギーを先行させても、3番パー3で9アイアンの第1打を3メートルにくっつけると、そこから一気に3連続バーディ。

「それがきょう一番の流れ」。


    強風で難易度が増した後半も崩すことなく2バーディで回り切り、初の2日連続&出場12回中通算5度目の60台をマーク。
    「上手くなったな、ということ」と、笑顔がほころぶ。

    50回の記念大会に沸く輪厚を「ジャンボさんの庭」と、改めて命名した。
    「だって、すごくないですか…?」と、いつも沈着な声をワントーン高くする。

    「第1回(1973年)に勝って、30回大会(2002年)でも優勝してる。30年間トップにい続けるのって」となんど絶句してもし足りないのが、大会7勝(1973、74、89、92、94、95、2002年)を誇る尾崎将司の偉業だ。

    「僕はもちろんリアルでは見れていない。でも全日空の機内放送や、YouTubeで何度も見たし、ジャンボさんは今の日本のゴルフ界を作った人だし、今も伝説。スタイルもドライバーでガンガン攻めるし、僕もあんなプレーがしたいと憧れてきた」。


    その中でも特に、強烈に永野の印象に残っているのが藤田寛之との死闘を制して、55歳の史上最年長Vを達成した2002年の30回大会で、「17番のセカンドショットは、何度見かえしてもすごいと思う」と、ため息しか出てこない。

    その通算94勝目がジャンボの最後の優勝となったが、翌年の2003年もまた、葉偉志(よう・いし、台湾)とV争いを繰り広げて2位につけており「すげーって。それは熊本(永野の地元)で生で見ていた」と、焼き付いている。


    偉大な人の我が庭で、メモリアルVを達成する大チャンスを得た。
    「憧れであるジャンボさんが7回も勝っている大会ですし、それが節目の50回大会ならなおいいな、と思います」。
    輪厚でプロ17年目の初Vを思い描いて、きょうも輪厚でドライバーを振り続ける。




    なお、大会は予選2ラウンドが終了し、通算2アンダー・55位タイまでの68人が決勝ラウンドに進出しました。

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