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中日クラウンズ 2024

名古屋市出身・小木曽喬が和合で21年ぶりのツアー初V者へ王手

名古屋市出身の小木曽喬(おぎそ・たかし)が自身2回目、和合では初の最終日最終組に入った。

前日8番からの“パーなしプレー”は、この日も5番まで続いた。


小木曽のスコアカード


左の林越えの1番パー4は、ワンオン狙い。惜しくも手前のバンカーに入れたが、2打目を見事にくっつけると、そこから3連続バーディを奪った。

ひときわ大きな地元の歓声が、悲鳴に変わったのはそのあとすぐ4番、5番。

パー3のティショットはフォローに右風も加わり、左の奥の林へ。ダブルボギーを喫すと、次はアプローチのミスからボギーを打った。

一気に3つ吐き出し沈鬱になる場面。
「でも、最初に3連続の貯金があったので。全部パーだと思おうと」。



気持ちを切り替えすぐ6、7番で3メートルをしのいで、実に16ホールぶりに”正真正銘”のパーを拾った。

「ターニングポイントになった」と、8番のOKバーディに続いて左3メートルを沈める9番の連続バーディで、大声援を浴びながら後半へターンした。


自宅から車でわずか20分。
小学時代から、何度も観戦に来た和合。
2014年に、アマで初出場してから昨年まで8度の経験を重ねた。

「今年はいつもより、2歩くらいエッジ寄りに切ってるな、というピン位置が多いように感じます。風も強くて、判断がすごく難しい」。

厳しい条件下で後半を、パープレーでこらえた。


難攻不落でついに単独の首位を捉えた。

「和合で優勝争いするのが目標だった。ここで最終日最終組でやれるのは幸せなこと」。
好機をかみしめる。


本大会でツアー初優勝なら、2003年の星野英正(ほしの・ひでまさ)以来、21年ぶりの快挙だ。

昨年は、出場全試合で予選を通過し、賞金26位でプロ9年目の初シード入りを果たした。

さらなる飛躍を誓ってスタートした節目の年。


最終日もまた、地元初Vを願う人々の大声援が集中するだろう。
「嬉しいです。その期待に応えたいな」。
重圧も進んで背負う。


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