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ファイナルQT下関ゴールデンゴルフクラブ 2024

49歳の海老根文博がトップ通過!自身初の年間シードを獲得

山口県下関市にある下関ゴールデンゴルフクラブを舞台に行われた来季の出場優先順位を決めるファイナルQTの大会最終日。

14アンダーの首位タイでスタートした海老根文博が6アンダー66でラウンド。通算20アンダーで、混戦の初日からは一転、2位以下に4打差をつけてのトップ通過となった。

堂々の勝ちっぷりだったが、最終日のスタート前は緊張や不安に襲われていたと言う。

「無事に終わってホッとしています。今日は不安で、本当に意識が朦朧としていました。午前中はちょっと不安な気持ちでずっとプレーをしていたんですけど、スコアを伸ばせていたんで、ハーフターン後は少しはリラックスできた感じでした」。



途中、後続に追いつかれそうな場面もあったが、基本的には当初の目標だった20位以内を目指していた。結果的にトップ通過となったわけだが、本人も思いもよらぬ結果だっただけに、来年のプランが少々変わりそうだと困惑気味。

「来週はシニアのQTがあって、そこも気を引き締めて頑張りたいと思っています。ここに来る前は、シニアとレギュラーツアーの出られる試合の平行でと考えていたんですけど、結果的にこういう形になったので、どうしたらいいんだろうって今は思っているんですけど(笑)」。

 

49歳での年間の出場資格初獲得はこれまでの井上久雄とS・ジンの45歳という記録を大幅に更新することになった。ここまでの道のりは決して平坦ではなく、厳しいことも多かったが、スポンサーや家族に支えられて今がある。自分はラッキーなんですと海老根。ただ、性格的には自らをネガティブ思考と言い切るほどの心配性で、きっと今の心中はファイナルQTが無事に終わった安堵感と、来年のレギュラーツアーが決まった動揺と、来週のシニアのQTへの不安が入り混じっていることだろう。

 

海老根が大事にしていることは「ベストを尽くすこと」だ。どんな環境であっても、置かれた立場を受け入れてベストを尽くす。そうやって27年間のプロ生活を送ってきた。「続けていればこういうこともあるんですね」と、ホッとした表情で話す海老根が印象的だった。来年はレギュラーツアーとシニアツアーで大忙しになりそうだが、どんな厳しい状況でもきっとベストを尽くすプレーを見せてくれるはずだ。


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