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宇部興産オープン 1999
2位タイの片山晋呉
「きのうは病院で、点滴を打ってもらってすぐ寝ました。熱はいまはなんとか下がってます。
前半、ノーボギーで来てて、後半の11番ロングでも2メートルのいいのが入ったんで、このままボギーなしでいけるかな、と思ってたんです。その通りになって、いい感じですね。
ショットはイメージどおり打ててますからね。
開幕からついてるキャディ(新岡隆三郎さん、25歳)が甲子園球児(埼玉・大宮東高、ショート)だったんですが、巨人の高橋由伸さんのバッティングフォームがスイングの参考になるっていうんです。
高橋さんは、せんちょう関節(腰下部分の背骨のつけねにある関節)が、大変、締まった打ち方をしていて、最短距離でバットを振ってるって。
これをゴルフにおきかえたときに、ここの関節を高い位置においたままで打つようなイメージでスィングしたら、球が曲がらなくなるよと教えてくれました。
いま、その打ち方が一番できているゴルファーはジャンボさんだ、ということも教えてくれました。
で、それ以来、プレー中にキャディに見てもらいながら、意識して打つようにしたら、本当に思いとおりの球が打てるようになったんです。すごいですよ。これまでにないくらい、いい球が打ててる。
あとパットのグリップの仕方を変えたのがうまくいってますね。
いまクロスハンドでパットしているのですが、クロスハンドっていうのは、人間の本能にのっとったグリップなんです。たとえば、全然ゴルフを知らない人に、パターを持たして、横からカップに入れてみなさいって言ったときに、大人も子供もみんな、クロスハンドで握って入れようとします。感性がそういう風になっているんですね。
僕もゴルフをはじめたころ…幼稚園のときとかは、ずっとクロスで練習してたんで、いま原点に戻っているという感じでしょうか。
これまで、ショットはかなりイメージとおりだったのに、なかなかきっかけが掴めなかった。それがはがゆかった。でも、今週で、一皮むけれるかなって、思っています」