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三菱自動車トーナメント 1999

桧垣兄弟

 先々週の日本プロでは尾崎兄弟が、上位を独占。
 そして今大会はジャンボ尾崎が親子出場して話題をまいているが、もうひとくみ、話題になりそうなのが桧垣兄弟。
 フジサンケイで優勝した兄・繁正は、この日午前スタート。
悪天候の中踏ん張って、1アンダー、暫定26位でホールアウト。
 プレーを終えた繁正は、午後スタートした弟・豪のことが気になるらしく、会場内の成績速報のコンピュターでしきりにスコアチェック。
 14番終了時点で、自身と同じ、1アンダーグループにつけていた弟の名前を見つけ、「なんだ。雨が止んでコンディションがいいっていうのに、オレより伸ばせてない。だめだな」と厳しい顔。
 「豪はいま、ショットがかなりいいとき。そういうときに踏ん張らないと」と、コンピューターに向かって叱咤激励。
 その喝が聞こえたのか。
 最終18番でバーディを獲り、兄のスコアをひとつ上回ってあがってきた(暫定17 位)弟は、「兄はいま、絶好調。いつか近いうちに2人で優勝争いしたいから、僕もがんばらないと」と、夢を語った。
 一緒にツアーに出場するときは、いつも仲良く寝食を共にする2人。
 普段の練習もよく一緒になるそうで、「兄は技術的なことからなにから、僕にたくさんのことを教えてくれる。刺激を与えてもらってます」と言えば、兄は「実は、弟のほうがスイングがうまいんです。
“兄”のほうは気力でがんばっているようなもので」と、照れ笑い。 尾崎3兄弟の次にブレークするのは、そう遠いことではないかもしれない。

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