Tournament article
Philip Morris Championship 1999
日下敏冶ディレクターの「大会みどころ」
スタッフの方々のご尽力のおかげで、グリーンもフェアウェイも、ラフも、べストコンディションに仕上がりました。
グリーンは、スティンプメーター(ボールがグリーンを転がる速さ、数値が大きいほどより速くなる)11フィートを超え、今週は、本戦から秋日和が続くという予報ですから、ひごとにますます速くなり、最終日には12フィート前後まで行くのではないでしょうか。
グリーン回りは、従来より刈りこみ幅を広げ、ベストポジションに落せなかったショットは、ゴロゴロと転がり落ちるしくみになっています。
ラフはそれほど長くないのですが、芽のしっかり立った強い芝ですから、フライヤーを計算した、緻密な距離感が要求されるでしょう。
その手ごわさは、奇しくも今週、亡くなったペイン・スチュワートの最後の勝利となった全米オープンにも匹敵するものと思います。同氏の訃報に、心から哀悼の意をささげたいと思います。
コースのみどころは、15番(535ヤード)と、18番(536ヤード)のロングホールでしょう。大会終盤、ここであざやかにイーグル、もしくはバーディを確実に取れる選手に勝利の女神は微笑みます。
昨年度、8打差を大逆転して勝ったジャンボ尾崎も、最終日の15番ホールはバーディ、18番は、9メートルのロングパットを沈め、劇的イーグルをマークしているのです。
賞金総額2億円(優勝は4,000万円)という秋の大一番。1995年には若手ホープの田中秀道が、若さあふれるプレーで初優勝を飾り、”シンデレラ・ボーイ”とファンを沸かせてくれました。
ことし、ここABCゴルフ倶楽部でビッグドリームを手にするのは一体どの選手でしょうか。私もワクワクしてきました。ファンの皆様も、どうか会場で、テレビで、存分にお楽しみください。