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日本プロゴルフマッチプレー選手権プロミス杯 2000

鈴木亨 VS 川岸良兼 の勝負

「この世で1番やりにくい相手…」

 日大ゴルフ部時代は鈴木亨が主将で川岸良兼が副将という仲のふたり。
 しかも所属も同じミズノ。当然ライバル意識は強い。
 このところ不調の川岸は「僅差で最終ホール近くまでもつれ込み、最後に突き放す」という作戦を立てたのに対して、鈴木は「大量リードで早く決着をつける」という作戦。
 いずれにしても両者、譲る気はサラサラない。真っ向勝負だ。
 展開は、前半に鈴木が予定通り6番まで3アップと有利に運んだが、その後、川岸が2連取し、さらに12番も川岸が取りマッチイーブン。
 14番で鈴木、15番で川岸、16番でまた鈴木、と好勝負が続いた。
 こうなると「最後に突き放す」と言っていた川岸のペースか、とも思われたのだが、1アップで迎えた18番で、鈴木がさらにバーディを奪い、2アップで熱戦に決着をつけた。

★ 鈴木亨
 「昨日は、『全然意識しない』って言ってたけど…やっぱり彼は、この世で1番、やりにくい相手。7番ホールから、急にお腹も痛くなって…。
 でも、今日はティショットが完璧だった。彼に心のスキを与えないくらいにね。
 7月のアイフルカップから予選落ち続いていたため、4週間、一生懸命頑張って、立てなおしをはかった成果が今日、ようやく出ました。
 ここしばらく優勝がないので、ひとつでも“勝つ”ということはすごく嬉しい。今日の勝ちは感激ですね。
 川岸君に勝てて、ホッとしました。1番やりにくい相手に勝てたから、もう明日からは相手は誰でも関係なくやれそうです」

★ 川岸良兼
 「どうやってゴルフをすればいいのかわからなかった…。さよなら…」(と苦笑いでコースを後にした)

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