Tournament article
全日空オープン 2000
片山晋呉、『9番ウッド』で好発進)
「雨の日は、出て行くときはやなんですけど、回ってみると僕はいつも、なんか結果がいいんです。多分、雨の日は、悪くても許せるからじゃないでしょうか。
『曲がってもしょうがない』『まあいいや』と思えることが雨の日は多い。
ミスしたら腹は立つけど、まあ、自然には勝てないな、って思えるからでしょうね。
(今年は、全英オープン、全米プロなどに挑戦して)世界を見ると、自分に足らないものが見えてきます。
今の自分じゃ(世界で)通用しない、とか、もっとこうしたほうが、とか欲しいものばかりが多くなって、そのうちにいつのまにか自分を見失ってしまうんです。自身喪失です。完璧に。
でも、先週(サントリー)の2日目に、『世界に出るとみんなちょっとおかしくなる(調子が悪くなる)のって、こういうことかな』って客観的に考えられるようになりました。
プライスさんは、例えば調子が悪いなりに、自分のもので戦っている。
分も、自分が今、持ってるもので勝負してもいいんじゃないかな、ってそう思えたんですね。1歩下がって、自分を見ることができた。
今は、これまでの片山晋呉とは明かに違う色で戦えているような気がします。
今日の朝、4番アイアンの替わりに、初めて9番ウッドをバッグに入れました。こんな天気じゃ、4番ウッドじゃきれいに乗せられないし、今日初めて(9番ウッドを)打ってみたんですけど、『こんなに上がるの?』っていうくらい、すごく高い球で、楽に攻められるんですよ。
だから今日は、1、3、4、7、9番のウッド5本。
アイアンは5番から。9番ウッドは190ヤードくらいの距離のとき。今日は4回使ってチャンスにつきましたよ。なんだか、アマチュアの方にも身になりそうでしょ?」