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アコムインターナショナル 2000

ディフェンディングチャンピオン、田中秀道

「去年のイメージが、戻ってきた!!」

 昨年は左膝の痛みに耐えて、勝った。
 今年は、左手の痛みに打ち克つか―。
 ディフェンディングチャンピオンの田中秀道が、今年も2位タイの好位置で、スタートを切った。
 前半のインコースを、すべてパーでまとめると、後半のアウトで爆発。
 1番からの3連続バーディを含む、5バーディを奪ってノーボギーの66。

 「去年のいいイメージが戻ってきて、ああ、楽しいな、と思いながらラウンドできました」

 先週の全日空オープン2日目に、左手筋を痛めて棄権。
 レントゲン検査の結果、肩や肘の関節の詰まりから来る痛みと判明し、今週の会場入りまでに入念にほぐして、ゲンのいい今大会に備えたが、完全に痛みが去ったわけではない。
 「アドレス時にクラブを握るその瞬間から痛い…。でも、痛みを気にしすぎて、変な握り方とかするとよけいに痛い。とにかく、いいスイングをしていれば痛むこともないはず、と思ってやっている」と話す。

 手の甲から肘にかけて巻かれた肌色のテーピングが痛々しい。
 インタビュー中も、氷でアイシング(冷やす)をしながらの応対だ。
 「こんな姿を、ファンのみなさんの前にさらすこと自体、なんか情けない」と田中。
 せめて一生懸命プレーする姿で報いたいとばかりに、痛みを堪えての必死のラウンド。
 ボロボロになりながらも栄光を勝ち取る田中には、今週もファンの熱い声援が飛びそうである。

 「今日も左手の痛みを気にしながらのスタートでした。
 前半で大叩きしたくない、と、考え、痛い=叩くというふうにならないように、ノラリクラリとイーブンパーで折り返して、18番で去年、優勝したときのイメージで、ドローボールのティショットを打ってみたら良いボールが出たんです。
 アメリカに行って、ストレートに近いフェードの大切さが身に沁みて帰ってきたのですが、18番でいい感じで打てたことで「やはり、僕にはこれもありか」と、右から攻めるように戻していったら、スコアが出ました。ドローの良さも再認識したという感じですね。
 やっぱり、フェードを完全に消してしまうのは良くないな、と…。内容的には紙一重だけど、スコアはうまく作れたな、という感じです。

 昨年、勝ったイメージが蘇ってきました。昨日までならアンダーパーのイメージが浮かばなかったし、今の体調の悪さも加味して今日のこのスコアは大満足。うまく我慢できたな、という感じ。コースの状態は非常に良いですし、プレーしていて非常に楽しい。先週の棄権のときは、内面がへこんで行く一方だったけど、今週は、内容のしっかりしたスタートが切れました。
 最近、日本ツアーで騒いでないので、去年のイメージを取り戻して優勝、といきたいですね」

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