Tournament article
カシオワールドオープン 2000
「もう、手放したくない!!」
10月末のフィリップモリスチャンピオンシップから、鈴木が新しく起用したものが2 つある。
タイトリスト社のニューボール『PRO V1』と、キャディの小田亨さんだ。
飛んで止まると評判の、3ピースのソリッドボール『PRO V1』は、ツアーでも人気が高く、米ではビリー・アンドレードがこのボールに変えた途端、優勝を遂げたとか。
鈴木とも好相性で、従来より「15〜20ヤードも飛距離が伸びてロングも楽に届くようになった。しかも、グリーン上でしっかりスピンがきいて、止まってくれる。優勝は、このボールのおかげでもある」と、絶大な信頼を寄せる。
そして、キャディの小田さん。
「ミスをすると、すぐに落ちこみ暗くなってしまう性格」という鈴木。だが小田さんは、そんな鈴木に「彼とのラウンドには、落ちこんでるヒマがない」と言わしめた。
偶然にも、名前が同じの2人はフィリップモリスではじめて組んで息投合。岡山県出身の小田さんは、コテコテの大阪弁も操って、鈴木の気持ちを、「常に前向きに」軌道修正してくれる存在だった。
「彼がいなければ、ダメだったか もしれない」と、鈴木は言う。
また小田さんは、グリーン上でも好アドバイスを送り続け、「今日のバーディは全部、彼の読みどおり」
ウィニングパットを決め、小田さんとガッシリと抱き合った鈴木。「もう手放さないぞ!!(笑)」と改めて、ラブコールを送っていた。