Tournament article
ファンケルオープンin沖縄 2000
「何かを願うとうまくいかない」
「今週はもう終わり」と敗北宣言だ
一時は5アンダーまでスコアを伸ばし、
「谷口さんと晋呉の最終組に俺も―」
と願った途端、佐藤信人のゴルフが乱れた。
「攻めようとして攻めきれない。気ばっかり先に行って、目の前のことが処理できてない」と、ボギーが先行。
結局、通算3アンダー。トップの片山と9打差、7位に転落し、
「せめて、3人一緒にまわって盛り上げたい、と思ったんですけど…」とうなだれた。
「自分と違うプレースタイルをすると、ああいうことになるのかな…。これまでの僕は、勝ちたいとか、入れたいとか、思って勝ったのではなく、優勝できなくても、入らなくてもいいといった、良い意味でノホホンとした感じで結果的に勝ってきたから…。何かを強く願うと、僕は思うようにいかないタイプだということがよくわかった。がっついてしまって、自分がコントロールできてなかったんです。
今週は勝たなければチャンスがなかった。だからこれで終わりですね…がっかりだけど、しょうがないです」
穏やかな口調ながらも、ひとしきり、自分に対しての怒りをぶちまけるように話していた佐藤は、最後にようやく気を取りなおしたのか、「まあ、これも来季にむけて反省点とすればいいし、今日はヤケ酒でも飲みますよ」と、あえて明るい口調で締めくくった。
写真 : この日、佐藤と同組の中嶋常幸(右)も、「佐藤君は途中で5アンダーにしたとき僕にも、『最終組でまわりたい』と言ってたんだけど、それが裏目に出たね。その気持ちが17番のボギーを生んだ。惜しかったね・・・」と佐藤をねぎらっていた