Tournament article
JGTO TPC イーヤマカップ 2000
『JGTO TPCイーヤマカップ』の初代チャンピオンに名乗りをあげたのは、伊沢利光
伊沢は、先週の〜全英への道〜ミズノオープンで1打差の逆転負けをしている。
ゴルフの内容はけっして悪くなかっただけに「あれは諦めきれない」と今週は、ひそかにリベンジに燃えている 。
前半のアウトコースを1アンダーで折り返すと、後半で伊沢利光が大爆発した。
10番で残り208ヤードの第2打をピン奥3メートルにつけてイーグルを奪うと、あとは、12番パー3と、17番パー3以外ですべてバーディとして、インコースで28をマーク。9ホールのツアー最小スコア記録に並んだ。
「自分がいったいどこまで伸びているのか…ということはあまり意識はしていなかったものですから、18番で5メートルを入れても自分では『29かなあ?』って感じ。キャディに『28ですよ』って言われて、『そうだったのか〜』みたいな(笑)」
ツアー屈指の飛ばし屋。このコースで、ロングヒッターが取るマネジメントどおり、「フェアウェーを突きぬけてラフに行かないように」、ティショットではほとんどのホールでスプーンを持ち、フェアウェーをはずしたのはアウトコースの1番と8番だけ。
「セカンドも、ほとんど9番とかピッチングで打てたものですから、後半もとにかく『ピンを狙っていっちゃえ!』という感じでプレーしていました」とニッコリ。
先週の〜全英への道〜ミズノオープンでは、首位でスタートしながら4打差5位の今野康晴に負けた。敗因は、「17番でのボギーひとつだけ」
先週の17番。スプーンで打ったティショットは、左のラフへ。さらにそこからグリーン左のラフへ打ちこみ、寄せきれずにボギーをたたき、宮本勝昌、今野康晴にならばれ、さらに18番でバーディとした今野に逆転負けしたのだ。同組で回った師匠の尾崎将司にも、「なんであそこでスプーンを持った」といわれた、第1打のクラブ選択ミスだった。
「あのときポカをしたのは、17番だけでした。そのほかの17ホールは、内容的には悪くなかった。ミスはひとつだけだったんです。だから先週は、さすがに『これで勝てないとちょっとな…』と思いましたよ。あれは諦めきれないかな、と…」
JCBクラシック仙台2位、よみうりオープン6位、そしてミズノオープン2位と、幾度も優勝戦線に残りながらまだ今季、勝ち星がない。それだけに、伊沢の『勝ちたい』という気持ちのボルテージは高まるばかりだ。
今年は『JGTO TPCイーヤマカップ』の記念すべき第1回大会だが、「勝てれば、2回大会でも、5回でも6回でも、なんでもいい」という言葉に、それがあらわれている。
★ ハーフ28
1998年に札幌とうきゅうオープンで、米山剛がインコースで出した28のほか、これまで5人が記録している。