インタビュールームに入るなり、「久しぶり！」と言って、横尾要が笑顔になった。
　１０番からスタートして、１１番から３連続。１３番で、ピン手前３メートルのバーディパットを決めて、リズムに乗った。「今日はショットが調子よくて、フェアウェーもグリーンもはずしてないし、パットも好調でした」
　最後の９番パー４は、３メートルのバーディチャンスにつけ、これも沈めてノーボギーの６３はこの日のベストスコア。そして自身のベストスコアも更新し、「９アンダーなんてめったに出ないスコア、気持ちいいですよね！」と、声が弾む。

　横尾要のはなし
　「スタートの１０番パー５で２オン３パットのパーにしたとき、『トップが伸びてるのに、これじゃあヤバイな』って思って気合を入れたんです。でも、９アンダーはなかなか出るスコアじゃない。気持ちいいですよね。
　１１番、１２番で1メートルを入れていいバーディがとれて、１３番では３メートル。これが入ったんで、リズムに乗れたんだと思います。
　昨日も途中までいいゴルフができていたし、調子は悪くなかった。ただ、ちょっと、初日も飛ぶ人（尾崎直道、アシュリ・ローストフ＝南アフリカ）と一緒で、練習ラウンドは久保谷さんと一緒で、まわりは飛ばす人ばっかりで、ちょっと自分のゴルフを見失っていました。久保谷さんなんか、僕がドライバーで打ったのと、久保谷さんがスプーンで打ったのと、ほとんど同じ距離だし、ドライバーでは、４０ヤードも置いていかれてた（苦笑い）。
　それで気持ち的にも焦ったし、スイングを崩してしまったのもありました。でも、昨日今日と練習場でスイングを見直して、かなりよくなってきていました。
　僕はけっしてロングヒッターじゃないけど、ティショットをフェアウェーに置いて、アイアンでピンを狙って、バーディチャンスについたのを取るタイプ。自分のゴルフを貫いていけばなんとか上にいけるはずと思ってプレーをしていました。
　ただ、ドライバーショットはここのところずっと調子が悪いんですが、それは、ちょっとしたアクシデントがあったから。（５月に参戦していた米ツアーの）マスターカードコロニアル（１８日〜２１日）で、それまで1年半以上使っていたお気にいりのエースドライバーを壊しちゃって。ヘッドのラインの部分に、ピーッとヒビが入っていたんです。そのせいでずっとショットがピューっとお辞儀したり、右行ったり左行ったりとひどくて、おかしいな〜と思いながらも、ずっと気がつかなくて。自分のスイングのせいかな、とか思ってたんですけど違ってた。
　今は、壊れたドライバーの変わりに、いろいろ試して、今週は５、６本持ってきていたうちのなか、初優勝したアコムインターナショナルで使っていたドライバーを選びました。
　でも、ほんとコワイですよね、クラブひとつでスイングがおかしくなっちゃうんだから。やっぱり、エース以外にも、３本くらいは気にいったクラブを持っておかないと、ダメだなって反省しました。
　いまはメーカーの人に頼んで、壊れたクラブにできるだけ似たものを作ってもらっている最中。２度と同じものはできないだろうけど、できるだけ似たものができればな、と思っているんですけどね」

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