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つるやオープン 2000
4アンダー、2位タイの岡茂洋雄は、超努力家
3年前まではサラリーマン。ブリヂストンスポーツ中国・広島支社の施設用品関連課で主任として働きながら、もっぱらアマチュアゴルファーとして活動していた。
忙しい合間をぬって、練習場で週に数回の打ちこみ。ラウンドは、競技会を含む年間約50回。「練習は、やればいいってもんじゃないんです。働いてると、そう時間も取れませんし。だから、ただ気まぐれに打つんじゃなくて、1週間に2回しか出来ないときは、等間隔で行うなど、均等に日数をあけて練習するのがコツです」つい数年前まで、会社勤めをしていた人らしい実直な話し方で、アマ時代の練習方法を明かした岡茂だが、岡茂を古くから知る人は「いや〜、アマチュア時代の彼も、すごい努力家だった。あのころから異常な数の球を打っていたよ」と語る。
プロを目指すきっかけになったのは、29歳のとき。アマチュアで出場した97年のブリヂストンオープンだ。1打差で予選落ちしたもの、「なんだか、オレもこの世界でやっていけそうだ」と直感した岡茂は、その3ヶ月後に辞表を書いた。突然の転身にも「とにかく新しいことに挑戦したい気持ちが一杯で、不安はなかった」と言えるのは、やはりそれまで積み重ねてきた努力が、自信になっていたからだろう。
翌年に挑戦したPGAのプロテストに一発合格。同年は、予選会で失敗して出番こそなかったが、今季はファイナルクォリファイングトーナメント7位で、前期ツアーフル参戦の資格を得ている。
開幕戦の東建コーポレーション(47位)、ダイドードリンコ静岡オープン(予選落ち)とはじめてツアーを連戦して、「2週間で4キロ体重が落ちました。ラウンドが終わると、もうすぐに、練習場に行っちゃったりするから、食べるひまがなくて。ちょっとでも抜くと、すぐに体重が落ちる体質が悩み。これじゃダメだと反省してこれからは必ず、お腹いっぱいにして練習にいくことにしました」と、岡茂。180センチ、68キロのスリムな体型を鍛えるため、合間には積極的にトレーニングにも励んでいる。
午前スタートだったこの日も、ホールアウト後、岡茂は日が暮れるまでかたときも、練習場を離れようとしなかった。