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宇部興産オープン 2001
▼ 最終日、トピックス 「なんともいえない、ゾクゾク感だったのに・・・」
興奮した。熱くなった。
ウィルソンと2人、抜きつ抜かれつのゲーム展開。
もつれにもつれ突入したバック9は、14番でウィルソンに、13メートルのバーディパットを決められたが、負けじと手嶋も、10メートルのチャンスを入れ返す。
次の15番。まもたや先に、ウィルソンに6メートルのパットを決められたが、手嶋の5メートルのバーディチャンスも、大きくスライスラインを描いたあと、カップの左際からコトン、と沈んだ。
打った瞬間は外れたと思って、うなだれながらカップに向かっていた手嶋は、ギャラリーの大歓声に、慌てたように万歳ポーズだ。
「まるで1対1のマッチプレー。なんともいえないゾクゾク感でしたね」
その後も、手嶋の1打差ビハインドでホールを進んだが、17番パー3でドラマが起きた。
前組の中嶋、真板のトラブルショットで、しばらくの待ち時間のあと、打ったティショットは、右からの風に乗って大きく左へ。
さらに、奥のカート道で跳ねて、坂を転がり落ちてきたボールは、グリーン左手前のラテラルウォーターハザードへともぐりこんでしまった。
1打罰で打ち直しの第3打は、グリーンをオーバーして痛恨のダブルボギー。
ウィルソンの逆転を許し、今季2勝目はならなかった。
「今はそうでもないけど、家に帰ったらショックかも・・・」と手嶋。
「逆転されなければ、並ばれてもいいくらいの気持ちではやってたんだけど・・・。17番で盛り上げちゃった。やっぱりディーンは、マッチに強いよ」と、ウィルソンの勝負強さに、関心しきりだった。
写真 = 18番、最後のパットは残っていたが、先に、ウィニングパットとなるパーパットを決めたウィルソンに歩み寄り、握手で祝福した手嶋。「16番までは、自分でも納得のいくプレーでした」