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ダイヤモンドカップトーナメント 2001
▼ 3日目、トピックス 「僕は常にピン狙い」
18番グリーンから降りてきた伊沢を、大観衆が、割れんばかりの拍手で迎える。
3日目にして、すでに今週のチャンピオンが決まったかのような興奮の中で、伊沢は、おどけて1本、指を立てて見せた。
(「NO.1」)
口にこそしなかったが、ホールアウト後の伊沢の表情は、そう言いたげなほど、得意げだった。
「リーダーズボードに載ることが目標」と言ってスタートしていったこの日3日目は、通算1オーバー、49位の最下位。
とにかく、攻めていくしかない状況に置かれ、伊沢ははじめから、ピンだけを狙っていった。
2番で、ピン手前4メートル。6番、7番で1.5メートル。8番は15メートルを沈めてバーディ。この時点で、すでに前日定めた目標をクリアだ。
「まあ、今日は、ラフに入れたのは…5番くらいですか。いつもフェアウェーにボールがあって、5番アイアンや6番アイアンでも、ピンを狙っていけたのが良かった。それが結果的にバーディにつながりましたね。
まあ…僕はいつもそうなんですけど、“常にピン狙い”ですからね。今日も、すでにそう」
昨年の全米プロで、日本人最高位の39位。今年4月のマスターズで4位。
海外メジャーでの経験が、染み付いている。
タフなコースセッティングが、おのずと、ピンポイントの攻めを要求してくるのだ。
「アメリカでは、『まあ、この辺でいいや』は許されない。フェアウェー、ピン、前後左右…。すべてを合わせていかないといけない。厳しい設定が、ピンを狙わざるを得ない状況になっているんですね。
でも、その気持ちはもちろん、日本の試合でも変わらない。今日も常に、ピン、フェアウェーを狙っていくつもりでやったし、それに、普段からそうしておけば、慣らしておけるじゃないですか」
後半も、勢いは止まらない。
10番は、ピンまで30センチ。12番、1.5メートル。13番2メートル。15番は、ピンまで7メートルに2オン。
次々とピンに絡め、この日の8バーディ、ノーボギーはコースレコートタイ記録。
「ちょこちょこっと不満な点はあるけど、それも許容範囲の中。スコア的には、まあ、満足しています」と伊沢。
6月に挑戦するメジャー、全米オープンの前にぜひ欲しいのは、今季国内1勝目。
それに、「…“マスターズ4位”だけ終わらないためにも、ね(笑顔)」。
この勢いで「NO.1」の座にのぼり詰めたい。