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アイフルカップ 2001

▼ 初日、トピックス 「今週は、パットの名手!」

不調のパットに開眼した川岸良兼が好発進

 川岸が、両手の親指と人差し指で円を作って、苦笑いを浮かべた。
 「こんなに大きな穴なのにねえ…」

 パッティングで、「学生時代以来」という、イップスの兆候に悩まされている。
 「きっちとアドレス取って、きちっとヘッドを上げて…って、打つ直前までは出来るのに、インパクトで(方向が)ずれてる…。特にのぼりの短いパットで、アドレスしたあとにジ〜ンと来ちゃう状態でした」

 悩みに悩んで、パターをとっかえひっかえしてみたり、クロスハンドグリップで打ってみたり、あるときは、とうとう、目をつぶって打ってみたことも…。
 「だって、それのほうが、入ったんだもん…」試行錯誤の毎日だった。

 そんなある日、周囲から「パターのアドレスが長すぎる」との指摘を受けた。
 本人にも、思い当たるフシがあった。
 「もともと、きちっとした性格(笑)」なのが災いしたのか、アドレスして打つまでの間、つい、深く考え込んでしまったために、「リズムが悪くなってたみたいですね」。
 それで、今週月曜日のラウンド時に、「考えても入らないんだから、いっそ構えたら、すぐに打とう」と決めたら、「すごくリズム良く打てるようになったんです!
 今日は長いのも、3発くらいの入っちゃったしね!!」と大喜びだ。

 「1回だけ、キャディに『今、動きが止まってましたよ』と言われて『ホントかよ!!』っていう場面もあったけど、そのほかは、すごく流れも良くて、嬉しかったなあ…!」

 パットに不安が消えたら、気が大きくなったのか、「もう大丈夫! 明日からはパットの名手だよ!」と、“怪物”が高笑いだ。

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