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サントリーオープン 2001
▼ 初日、トピックス「もう浮気はしません!!」
もう、浮気は当分しない−。
この日の、山本の好スコアの要因は、シーズン当初使っていた、元のクラブに戻したことだった。
調子は万全でないながらも、「60%前後の出来」で、帳尻を合わせながら戦ってきたシーズン前半。
しかし、シードのボーダーラインが見え始めると、欲が出てきた。
「もっと上に行きたい、もっと完璧なショットがしたい」
その拠り所を、山本は、道具に求めた。
幸い、山本は特定のメーカーとのクラブ契約を結んでいなかったこともあって、6月から、気ままなクラブ探しがはじまったが、なかなかしっくり来るものが見あたらず、それどころか、ますます調子は、下降線をたどり始めた。
悪循環の始まりだ。
結果が出ない焦りから、手当たり次第にクラブを変え、ひどいときには、試合中でも、1日ごとに、バッグの中身を“総入れ替え”することもあったという。
「自分の腕を棚に上げて、道具でカバーしようなんていうのが、間違いでした。もう、どうにもならなくなってしまったんです・・・」
だが、「今週は、のぼり調子」といえるまでに、復調のきっかけを掴んだのは、先週、出場した中部オープン。
2日間競技のこの大会でも、練習ラウンドから日替わりでクラブを変えて戦っていたが、最終日、ふと思いついて、元のキャロウェイのクラブも戻した。
「そしたら、いきなり68が出た。ベストスコア賞ですよ! ・・・60台なんて、久しぶりだったから、嬉しかったし、“よしもう、俺はこれだ!”と・・・(笑)」
この日初日も、67をマークして、2位発進。
結果が出れば、自信も戻る。
「しばらく、このクラブで戦ってみる」
最近、渋い表情しか見られなかった山本に、久しぶりに笑顔が戻った。