Tournament article
三井住友VISA太平洋マスターズ 2001
「本来なら、僕には縁のない大会。こんな上位でほんと嬉しい」
今大会初出場の野仲は、6位タイに浮上して、「僕にはずっと縁のない試合だと思っていたのに・・・その大会でこんな上位に来られてほんと嬉しい・・・」と、感慨深げ。
本来なら野仲は今週、チャレンジツアーに出ているはずだった。
週の火曜日、横浜の自宅を早朝出発。8時には、チャレンジ会場のグリーンブライヤーウェストヴィレッジに入り、いままさに、練習ラウンドに出ようとしていた矢先、今大会への出場が決まったとの連絡が、入ったのだった。
米国で起きた多発テロの影響で、招待外国人選手らが来日できなくなり、その欠員が、QTランキングの選手で補充された。野仲も、その恩恵を受けたひとりだった。
学生時代から憧れて、ギャラリーとしてたびたび観戦に訪れていたというこの大会。「もう、嬉しくて嬉しくて・・・。すぐに車を飛ばして、飛んできましたよ」
その日、御殿場到着は昼を過ぎていたため練習ラウンドができず、翌日のプロアマ日に9ホールの下見ができただけだったが、「ショットの調子が良かったし」と、特に不安も抱かず、初めてのコースに挑んだ。
変えたばかりのアイアンになじめず、初日は2オーバーと出遅れたが、ホールアウト後、すぐにアイアンをフラットに調整しなおし、2日目はベストスコアタイの65。39位で予選通過を果たし、迎えた3日目は「憧れの(尾崎)直道さんとのラウンド」。緊張しつつスタートの10番ティに立ったが、堂々のプレーで通算11アンダーとスコアを伸ばした。
「直道さんのプレーに見惚れ、あんまり自分のプレーを覚えてませんが・・・直道さんからは、プレーのリズムを学べたと思う」
憧れづくしで終えた野仲の3日間。最終日は、「このチャンスを生かしてぜひ、5位内に・・・」と次週ツアーの出場権も視野に入れている。