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ダンロップフェニックス 2001
▼ 大会トピックス 「たくさんの人たちのおかげで、僕らはゴルフができるんです」渡辺司
一行を乗せたバスが到着すると、コースにほど近い、身体障害者授産施設『向陽園(宮崎市大島町、益田広園長)』の校庭は、一時、騒然となった。
市内7施設から集まった施設利用者のみなさんの、歓迎コールだ。
4年前から始まり、すっかり恒例となった、選手による身障者施設の慰問が、今年もトーナメント週の6日火曜日に行われた。
ツアープレーヤーからは、渡辺司、手嶋多一、ディネッシ・チャンド、藤田寛之、星野英正の5人。そして今年もトランペット奏者の日野皓正さん、ジャズボーカリストのマリーンさんが参加して、約1時間の会は、にぎやかに行われた。
到着後は、すぐに施設のみなさんから選手たちへ歌のプレゼント。手話を交えた『四季の歌』が合唱された。
歌のお返しには、藤田とチャンドが、木で出来た手作りのクラブとプラスチックボールで標的を狙う“グランドゴルフ”で豪快なショットを披露し、マリーンさんは、日野さんのトランペット伴奏で『聖者の行進』を熱唱。さらに即興で、施設のみなさんの手を取りダンスを踊って、会場は大盛り上がりだ。
そのあと、サイン会や記念撮影会に興じ、会の締めくくりには参加最年長の渡辺司から、施設のみなさんへごあいさつ―。
「僕らプレーヤーは、大会関係者のみなさん、ファンのみなさん、たくさんの人たちに支えられ、ゴルフができます。いつもそんな、感謝の気持ちを忘れずに、頑張っていきたい。だから、僕らが毎年こうして、みなさんに会いに来ることで、みなさんを少しでも励ますことができるなら、いつでも力になりたいんです。ぜひ、またお会いしましょう!」
スピーチが終わると、夕焼け色に染まった施設の校庭には、約200人の施設利用のみなさんの、大きな拍手がいつまでも鳴り響いていた。