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サン・クロレラ クラシック 2001

今年の会場は北海道石狩市の札幌ベイGC

解説:山中博史JGTO競技運営ディレクター

 「今年の会場、札幌ベイGCは、“風”が最大のハザードといえるでしょう。
 あるコースメンバーの方のお話によると、本当に風が強い日には、コースの池の水が吹き上げられ、プレー中でもずぶぬれになるほどだそうで、あまりの強風のために、アマチュアの方ならばプレーを諦めざるをえない日も、あるのだそうです。
 設計者のピート・ダイも、この風におおいに注目してコースをレイアウトしたのでしょう。どのパー5もほとんど毎日、アゲンストホールとなり、やっかいです。
 それに加え、グリーンの形状はどこもきつく、また、“パターベント”という、非常に芝密度が高く直立型に生える芽のきつい芝質が、風によるスピード感をいっそう高めます。
 いま、グリーンスピードは平均10フィートを記録していますが、体感スピードは、風と芝質により、実際よりもずっと速く感じられたり、逆に、ずっと遅く感じられたり、めまぐるしく変わる速度に、選手は、戸惑いを感じずにはいられないでしょう。

 ラフの深さは、80ミリ〜100ミリと、それほど深いとはいえませんが、それでも、寒冷地方特有のケンタッキーブルーグラスという洋芝は、見た目よりもきつくクラブに絡みついてきます。
 そういう意味でも、今週もやはり、確実にフェアウェーを捉える、正確なショットが必要といえそうです。
 優勝スコアは、おそらく、12アンダーあたり。ただし、普段とは逆の風が吹いてパー5がフォローになったり、無風状態の日が1日でもあれば、かなりのハイスコアになる可能性も。
 今週は10アンダー前後か、もしくは20アンダー前後か…。風いかんで、大会は、まったく違う様相を呈することになるかもしれません。
 会場に足を運んでくださった皆様には、まず、風の強さと向きを見て、その日のゲームの行方を占っていただくと、面白さが増しそうですね。

 昨年優勝のジャンボ尾崎は、今年まだ優勝がありません。
 3週間の調整を経たジャンボが、どんなゴルフを展開してくるのか。また、若手プレーヤーたちが、そんなジャンボにどう対抗してくるのか。注目が集まります」

写真右 = 18番グリーン奥に横たわる池のように、ここ札幌ベイGCは、ほとんどどのホールにも池が絡む。ただしツアープレーヤーたちの戦略に大きく関わってくる池は少なく、設計者のピート・ダイはむしろ、池による景観の美しさを重視して、配置したようだ。

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