Tournament article
全日空オープン 2002
「“輪厚史上”初の2オン成功!」
先週に続き、再び迎えた最終日、最終組。
身長168センチの藤田寛之が、ジャンボ、ジェットの尾崎兄弟に挟まれて、優勝争いに挑む。
これまで自覚していた「パワー不足」を補える道具の出現と、それにマッチングしたニュースイングで、豪快な2兄弟に負けない、攻撃ゴルフを見せてくれそうだ。
これまで、手先に頼って打っていたフェード球が、師匠・芹澤信雄のアドバイス、
「ダウンスイングで下半身はリードしながら、上半身は、右足の上でインパクトを迎えるイメージで」
という、体重視のスタイルへの移行で、より安定してきた。
それに、7月から使っているドライバー、ヤマハ「インプレスV」とが噛み合って、15ヤードも、飛距離が伸びた。
この日の12番パー5(535ヤード)では、「僕の“輪厚”史上初の2オン成功!」。
残り270ヤードの第2打を、右手前10メートルに乗せ、2パットのバーディを奪った。
初日には、「これまでは絶対に狙わなかった」17番パー5でも、第2打でグリーン左手前の林超えにトライして、その“変身”ぶりを、見せつけている。
もっとも、この新しいスイングは、まだ完璧には身についておらず、「プレッシャーがかかると、すぐもとの悪いくせが出る」と、先週のV争いは、7位に甘んじたが、「こういう、経験をたくさんすることが、結局は、僕の財産となっていくはずだから」。
今週こそ、目に見える財産=2年ぶりの優勝を、手に入れたい。