片山晋呉、大会初Vへ自信

　過去2年、前週の大会で優勝しての和合入りで、「いつも、グタグタの状態だった」が、今年は、違う。
　「今年は、期待できるよ。もともと、和合は得意なコースだし、これくらい元気な状態ならば、なんとかなるかもしれない」と、片山が、大会初Vへ、並々ならぬ自信を寄せている。

　準備も、万全だ。
　今週、新調したアイアンは、「市販されている中でいちばん、重心が低いもの」。
　これまでは、米ツアーに行っても、他の選手と飛距離と弾道で差を感じ「どうせ、僕は身長が低いから」と、諦めに近い心境で、戦っていた。
　だが、ニューアイアンは、「1枚（1クラブ）くらいは、高さが違う。スウィングはまったく変えずに、飛ばし屋の人の弾道が、打てるんですよ」と、「科学の力に頼って」（片山）大成功だ。
　それにあわせて、ボールもウレタン製に変え、「飛距離も出るし、グリーン上でも止まってくれる」と、今回のフルチェンジが、ピタリとはまっているようだ。

　さらに、グリーン上でも、新兵器だ。
　今年、契約を結んだ『ゲージデザイン社』の「SAS303」を、アレンジして、“片山モデル”を作ってもらった。
　従来より10インチ長い43インチの中尺パターで、グリップエンドを、左脇につけてストローク。
　すると、「距離感があって、ロングパットが面白いように決まるんです」。
　この日も、プロアマ後のパッティンググリーンで、5、6メートル以上の練習パットは、ほとんど外さなかった。

　心、技、体、そして道具。
　すべてに好条件の揃った今週の片山に、今のところ死角は見られない。

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