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2002 アジア・ジャパン沖縄オープン 2003
最後のご褒美!
9月の全日空オープンでは、終盤ホールの無謀な攻めから、みすみす、Vチャンスをジャンボに譲るなど、幾度もV争いに顔を出しながら頂点までは手が届かず、「今年は、勝ち星のないまま、シーズンを終わるのだろう」と、諦めていたから、「予想外」のこの優勝には、「最後のご褒美! クリスマスプレゼントとお年玉をいっぺんにもらったみたい!」と、藤田は、大喜びだ。
2003年のツアーに組み込まれた今大会は、今後3年間のシード権が与えられるが、「僕らクラスの選手には、これがどんなに嬉しいことか…」と、かみ締める。
この大会が始まる前に、来年の目標を聞かれ、「地味だけど、シード入りです」とこたえていた藤田だ。
「毎年、毎年、確実に出場権を手に入れていくことが、いかに大変なことか…。それが、3年も確約していただけるなんて、何よりの幸せですよ…」。
毎年、確実にシード入りを果たすことは、師匠からのノルマでもあるだけに、この“ご褒美”に、まず感無量。
また、競技は54ホールに短縮されて、規定により、35%カットにはなったが、来シーズンの開幕戦『東建ホームメイトカップ』後に加算される賞金1500万円には、次々と、嬉しい使い道が思い浮かぶ。
以前から欲しいものリストの上位に位置していたものの、優合子夫人に「贅沢」と止められていた高級外車購入か?
はたまた、「そっくり貯蓄」(藤田)か、
「それとも、家のローンに当てようか…?!(笑)」
今年、静岡県掛川市に83坪の新居を購入。
30年ローンを組んで建てた家は、先月、引越しを済ませたばかりだ。
「稼げば稼ぐほど、早く返済、できますからね」
実は今季の藤田には、このことも発奮材料のひとつとなっていたのだった。
ところで、それまでのマンション暮らしから、念願の一軒家への引越しで、楽しみが増えた。
最近、自宅の外壁に、クリスマスのイルミネーションを飾りつけることがブームとなっているが、藤田家でも、例外ではない。
留守を守る優合子夫人が、せっせと飾り付けをして、そろそろ、それも完成したころ。
美しくデコレーションされた新居に、サンタクロースよろしく、今季初Vというビッグなプレゼントを持ち帰る“愛妻家”は、「奥さんの喜ぶ顔が、なんといっても、一番、楽しみですね!」と、声を弾ませていた。