Tournament article
ウッドワンオープン広島ゴルフトーナメント 2004
2000年以来、2度目の賞金王を目指す片山晋呉を支えるもの
2000年に続く、自身2度目の賞金王を目標に掲げた今シーズンは、以前にもまして練習量が増えた。
しかも、ただ漫然と練習場でボールを打つのではない。常に課題を明確に持ち、1打1 打に精神を研ぎ澄ませてレンジに向かう。
目標に向かって突き進むすさまじいまでの集中力は、普段の練習時に養われる。
試合中も、オフとほとんど同じメニューのトレーニングをこなし、無心になって汗を流す。
今週は毎日、コースからホテルまでの途中に車をおりて、約30分の道のりを走って帰った。連日の暑さにも負けない強靭な肉体は、こうした積み重ねの末に、作られたのだ。
この優勝で今季の賞金ランクトップに浮上したばかりか、通算賞金は7億7050万9017 円を超え、生涯獲 得賞金でもベスト10入りを果たした。
次週のメジャー第3戦・全英オープンに、今年出場を果たせなかった分「今年の賞金ランクでもトップだし!」ぶっちぎりの今季2勝目で、存在感をアピールできたことが片山の誇りだ。
目標を達成したら、自身へのご褒美も忘れない。
このあと、2週間のオフは「遊びの予定で一杯」だ。
クラブはいっさい握らずに、山や海に繰り出してしばしの休日をめいっぱい満喫するつもりだ。
そうやって、大好きなゴルフからいったん完全に離れることで、頭の中をいちどリセットし、再び開けるツアー後半戦に向けて、英気を養う。それが片山のやり方だ。
「・・・あ、でも」と思い出したように付け足した。
「休みの間も、トレーニングだけは続けるよ。だってあれは、趣味みたいなものだからね」。
あくなき向上心。8月には、今季メジャーの第3戦全米プロも控えている。待望の夏休みが終わったらまた、片山のハッスルな毎日が始まるのだろう。