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久光製薬KBCオーガスタゴルフトーナメント 2004
五輪代表選手の兄、鈴木康正が3位タイ
五輪代表選手の兄、鈴木康正が3位タイ
4アンダー3位タイ発進に「アテネパワー、ですかね」と、笑った。
鈴木家の長男が好スタートを切ったこの日初日の夜、4歳下の妹・絵美子さんが桧舞台にたつ。
現地時間の26日から行われる、アテネ五輪のシンクロナイズドスイミング・チーム。メダルは確実、といわれる最強メンバーのひとりが、絵美子さんなのだ。
ギリシャに発つ日。その雄姿を見送った兄は、妹が「きっと金(メダル)を持って帰ってきてくれる」と、信じている。そしてそれは、自身への発奮材料でもある。
小学校3年生から本格的に競技生活に入った絵美子さんとは、年に数えるほどしか会う機会がない。たまに会えば、その厳しい練習に「やめたい」とこぼすこともあった妹。それほどの日々を乗り越えて、いま堂々と世界にむけてその美技を披露するのだ。
「そりゃあ、僕も頑張らないと、という気になりますよね」。
前半の12番パー3で奥5メートルにこぼした第2打をチップインバーディ。15番では奥のカラーから4.5メートルを8アイアンで転がしてチップインパーを拾い、後半4番では奥のカラーからこれまた8メートルのチップインバーディを奪って67。
2001年にプロ転向したもののいまだツアーの出場権は持っていないが、主催者推薦を受けての参戦となるツアー4戦目の今大会で、いよいよ初の予選通過も見えてきた。
時差の関係で中継は深夜になるが、絵美子さんにはできるだけ、ブラウン管から声援を送るつもりでいる。「もし、金が取れたら? ・・・感動して泣いちゃうかも。同時に、僕もますます頑張らないと、という気持ちにさせられるでしょうね」。妹の帰国の日には、兄からも、良い報告ができればいい。
鈴木康正
昭和52年11月2日生まれ、埼玉県出身。プロゴルファーの父・雅夫氏の影響で、中学3 年からゴルフを始める。埼玉栄高校から日大ゴルフ部に進んだ。当時キャプテンは同級生の矢野東。鈴木はマネージャーを務めながら腕を磨き、2度目の受験だった2001 年に、日本プロゴルフ協会の資格認定プロテストに合格した。
デビュー戦は昨年の今大会。同年のアコムインターナショナル、今年の日本プロにも出場したがいずれも予選落ちで、4試合目になる今大会は初の予選通過がかかっている。
身長173センチ、体重78キロ。父と母・咲子さん、弟・隆浩さん、妹・絵美子さんの5 人家族。アテネ五輪のシンクロナイズドスイミング・チームメンバーの絵美子さんは、日本水泳選手権1位、2001年の世界水泳選手権銀メダルなど、数々のタイトルを持つ。