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日本オープンゴルフ選手権競技 2004

伊沢利光 3打差3位に「逃げるほうも、追うほうもきつい」

17番パー3のティショットは、前方に木が立ちはだかる左のラフ。木の下をくぐらせて打ったアプローチは思いのほか高くあがってしまい、松の枝に叩き落された。
ほとんど前に行かず、再びラフへ。

気を取り直して、3打目のアプローチ。今度は、ピンの根元に落ちた。「OK距離に寄った」と思った。
「“お先”しよう」。
そう思ってパターを握った瞬間、球はピンのまわりをグルリと半周し、あっという間に強烈な下り傾斜を転がり落ちていった。
ちょうど吹きつけたフォローの風も災いしたとはいえ、あまりの不運に、伊沢の顔が見る見る赤く染まった。
「あれは・・・。自分でも、だいぶ熱くなりました」。

それでも懸命に気を静め、1.5メートルのボギーパットを沈めてリーダーを、3打差の射程圏内にとらえたのがせめてもの救いだ。

谷口との直接対決は、もう、記憶にないほど久しぶりだが、「誰が相手でも、気にならない。それより、3打差は逃げるほうも追うほうもきつい。1番でまずバーディを取って、フェアウェーをキープして・・・」さすがの賞金王も、この難コースを前にしては、自分のプレーで精一杯だ。

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