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ABC チャンピオンシップゴルフトーナメント 2004
神山隆志「自分のことのように、どきどきしていた」
優勝した井上は、いつも一緒に練習している弟分。普段から、面倒見のいい神山は、このオフの米国合宿にも井上を連れていくなど、何かと目をかけてきた。
もちろん、その井上と同じ最終組で、自身も今季2勝目を狙って精一杯の戦いを続ける一方で、心底、井上の優勝を願っている自分がいた。
「まるで、俺があいつのキャディみたい…(笑)。内心、『頑張れ〜』なんてね。ラウンド中にも応援してた」。
最終18番の井上のバーディパットは、「自分の優勝シーンよりもどきどきして、とても見ていられなかった」という。
ウィニングパットがカップに沈んだ瞬間、真っ先に井上のもとに駆け寄って右手を差し出した。
「まこと!! ほんっとにおめでとう!!」。
涙に崩れる後輩の肩をそっと支えて、この初優勝を、自分のことにように喜んだ神山だった。