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つるやオープンゴルフトーナメント 2004

国内過去2勝の貫禄、ブレンダン・ジョーンズ

「最後まで、負ける気がしなかった」
国内過去2勝の貫禄、ブレンダン・ジョーンズ
1打差首位で迎えた18番。
15メートルもの長いバーディパットをOK距離に寄せて、先にホールアウトしていた ジョーンズは、その瞬間、思わず「ホ・・・っ」と、息をついていた。
ジョーンズに追いつくにはここでバーディが必要な2位の三橋が、グリーン奥からの 第3打を大きくショート。プレーオフの可能性が、なくなった。
「なんだか、肩の荷が下りた感じ。毎年1勝以上を目標にしていますが、シーズン の、早い時期の勝利は気持ちを楽にしてくれるね!」。キャディのトムさんとニッコ リと笑いあい、まだプレー中の三橋を気遣ってグリーンそばで控えめにガッツポーズ (=写真下)。いつも陽気なオージーが、国内通算3勝目を手に入れた。
最終日は1打差の2位からのスタート。10番で逆転に成功し、一時は3打差つけたもの の、難易度1位の「恐怖の14番(笑)」で、ティショットを右の林に打ち込んだ。
もともと、ドローヒッターのジョーンズにとって、右にOBゾーンが横たわるこの14番 は「夢にまで出てきそうなくらい」苦手なホールだ。林の中からの第2打は出すだけ となり、結局ダブルボギー。差は、あっという間に1打に縮まった。
しかしそんなピンチの場面も、ジョーンズに動揺はなかった。 「なぜか今日は不思議と最後まで、負ける気がしなかったんですよ」。
4年前、故郷オーストラリアのキャンベルにある自宅近くのゴルフショップで手に入 れた50インチの長尺パターが今週、絶好調だった。それまでの67ホールで、1度も3 パットがなかった。
2年前、国内初優勝をあげたフィリップモリスでも、4日間、一度も3パットをしない で勝った。今回の優勝争いが、あのときのゲームパターンと似ていたのだ。
「僕の場合、パッティングが好調なときは、必ず良い結果が出ているんだ。そういう 記憶が残っていたから、ダブルボギーでも、この先、単純なミスさえしなければ、負 けるはずはないと、思えたんだと思う。ダブルボギーといっても2位とはまだ1打差 あったし、僕にとってチャンスホールの15番と17番のパー5もまだ残ってた。過去の 経験から、同じ最終組の2人に比べて、ミスもポジティブに捉えることができたんだ と思う」。初優勝がかかった三橋に対し、ジョーンズは過去2勝の貫禄を示した。

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