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マンシングウェアオープンKSBカップ 2005

藤田寛之が63をマーク

大会初日はジャンボ尾崎と同じ組。「すごい時期を、ずっと目の前で見て来ましたから・・・」。ツアー通算4勝。プロ14年目、シード入りから8年目を迎えた今でも、ジャンボとのラウンドは緊張する、と藤田は言う。

そんな偉大なプレーヤーをこの日、呆れさせてしまった。

「藤田があんなに、パットを入れるもんだから・・・。いままで、あんな入った選手は見たことがない。こっちは悲観的になって、余計にストロークができなくなったよ!」。

ジャンボも舌を巻く好パットぶりは、インスタートの11番から始まった。右ラフから手前8メートルのフックラインを決めると、14番で10メートルのフックスライスをねじ込んだ。
18番の8メートルのバーディパットは、「1メートル以上、スライスする難しいライン。こんなの、狙って入るもんじゃない。ただ寄せに行ったパット」。これもど真ん中から、カップに沈んだ。

長いチャンス以外にも、5メートルから1メートル以内のパットを確実に決めて63。

「さすがに、10メートルのがこれだけ入ると今年のパットの運をすべて使い果たした感じ。周りの選手のペースも乱すし、気持ちよいの通り越して申し訳ない感じですね」。
手放しで喜ばないところが、いかにも謙虚な藤田らしい。

ロングパットを打つときは、「フックならフック、スライスならスライス。つい、いろいろ迷いがちだけど、速さとラインのイメージをできるだけ一本にしぼって打つようにしている」という藤田。

神がかり的なパッティングを武器に、ぶっちぎりの単独首位発進。
まだ初日が終わったばかりとはいえ、「いま、優勝にいちばん近いところにいるのは間違いない」。
先週の日本プロ。初日首位に立ちながら、5位に終わった悔しさを1週遅れで晴らしたい。
  • 「途中で、ジャンボさんが『入れすぎだよ』って・・・。ペースを乱してしまったかもしれません」と、同組のジャンボ(=左)を気遣った藤田

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