Tournament article
PRGR CUP (関西) 2005
36ホール目の悲劇、河井の優勝は幻と消えた。
優勝に一番近い位置にいたのは、紛れもなく河井博大だった。そして、最終18番ロングホールのティーショットを打つまでは・・・。
悪天候と優勝へのプレッシャーの中で上位選手がスコアメークに苦しむ。しかし、そんな中でも河井は4番、7番、9番とフロントナインを3アンダー。11番、12番では連続バーディを奪うなどで着実にスコアを伸ばしていった。
途中、井手口が猛チャージをかけ、一時は首位を奪われたが、17番パー3で30cmに付けるOKバーディを奪い、通算13アンダーに並んで最終18番ホールを迎えた。
最終18番は2オンが可能なロングホール。多くの選手がスコアを伸ばすチャンスホールで、しかも河井は大会1日目から35ホール続けてボギー無しという安定したプレーを続けていたしており、普通に考えれば“悪くてもプレーオフ”、そんな状況から放たれたティーショットは、左のOBゾーンに消えていった。
「悔しい。正直かなり悔しい。」今週のプロアマで腰を痛めて欠場も考える状況からの快進撃は35ホールまでしか続かなかった。
「去年と同じです。去年の初日も18番でOBを打って予選落ちしてしまった。自分としてはこれまでどおりのプレーが出来ていたと思う。でも、頭の中では意識していなくても、体は意識していたのかもしれませんね」と最終18番ホールを悔やんでいた。
惜しくも優勝は逃したが、来週は研修生時代を過ごした廣野で開催される「日本オープン」が待っている。この悔しさをバネにして、日本オープンでの活躍を期待したい。