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UBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズ 2006

富田雅哉「風邪になんか負けてられん」

久しぶりに田中秀道に会ったのは、5月の三菱ダイヤモンドカップ。たまたま近くまで来たから、と会場に立ち寄った。「アプローチ、バンカー、パットをもっと磨け」と、言われた。

田中が初優勝をあげた95年のフィリップモリスチャンピオンシップ(現名称・ABCチャンピオンシップ)。そのとき、バッグを担いでいたのが当時、中京商業3年の富田だった。

以来、師匠と仰ぐ大先輩からのアドバイス。
必死になって練習を重ねた成果が今週、出ている。
難コースで、「耐えに耐えて」通算1アンダーは7位タイ。

先週から夏風邪をひいている。
知れば余計に上がりそうで体温はあえて測ってないが、間違いなく熱はある。
「うつむくと、鼻水が垂れそうになる」。
集中力は途切れがちだが、「風邪になんか負けてられん」と、気合が入る。

田中の一時帰国は、体の治療のためだった。
米ツアー参戦5年目。無理をして連戦した疲れが全身にあらわれていた。首・背中・腰とあらゆる箇所に痛みを抱え、必死のリハビリを続けていたときだった。

そんな師匠の奮闘ぶりを目の前にして、弱音をはくわけにはいかない。
決勝ラウンドに備え、まずは体調を万全に。
ホールアウト後はさっそくコースの方に病院を紹介してもらい、「点滴を打って、明日はバリバリ元気になってきます!」。

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