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サントリーオープンゴルフトーナメント 2007

藤田寛之「何打差でも行きますよ」

ちかごろ、インパクトでクラブが寝て入ってくる悪いクセが出ていたが、師匠の芹澤信雄にチェックしてもらい、「これでフィーリングもばっちりです」と自ら合格点を出したのは前日2日目。

台風9号襲来によるコースコンディション不良のため、第2ラウンドは中止になったにもかかわらず、コースに来て練習場でスイング調整。

左側の打席に陣取って、ちょうど正面にそびえる木をターゲットにして、持ち球のフェードボールに磨きをかけた。「昨日の練習では完璧だったのに…。一晩寝たら出来なくなっていた」。

この日3日目は台風の余波で、依然として強い風が吹き荒れたが、ティショットが「右へ左へ」散らばったのは、そのせいだけではなかった。

前日までのフィーリングはすっかり消えて、「今日は風がなくても曲がってた。特にドライバー。このコースでティショットが真っ直ぐ行かないと相当キツい。今日は苦労の連続だった」と、息を吐く。
それだけに、しのぎまくってこの日イーブンパー。通算2アンダーは「上出来です」と、笑顔になった。

今季、何度もチャンスを迎えながら、勝てない展開が続いている。
「次こそは」と意気込んでは「最後に叩きのめされる」。
最近ではすっかり嫌気が差して、「もう、自分には期待しない」と、諦めムードだったが今回ばかりは「挑戦しますよ」と言い切った。

特別な思いがある。ジャンボ尾崎の追い上げを振り切って、ツアー初優勝をあげたのは97年の今大会。
思い出のトーナメントは今年35回を迎え、長い歴史にもういちど名前を刻みたい。
5位タイは、首位と4打差ついたが「何打差でも行きますよ」と、いつになく気合が入った。

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