Tournament article

コカ・コーラ東海クラシック 2007

3位タイの富田雅哉

難コースを前にして、ティグラウンドで心が決まらない。「アイアンで刻んだほうがいいのか、ラフに入れても良いから、ドライバーでとにかく遠く飛ばしたほうがいいのか」。毎ホールで迷いながら打つから、ときどき痛い目にあう。

スタートの10番で、はじめ3番アイアンで行こう、と決めていたのにいざ打つ番になって、「良いところが見せたくなった」。

岐阜県出身。中部地区を代表する選手として声援もひときわ多い。
ツアーきっての飛ばし屋は期待に応えてドライバーを握って引っ掛けた。
「腕が折れそうな」深いラフに打ち込んでボギー発進に、肩を落とす場面もあったが、「逆に良い方向に転んでくれることもある」。

難易度1位(昨年実績)の2番パー4も迷いつつ、ドライバーで打ったティショットが「たまたまフェアウェーに行ってくれた」と1メートルのチャンスにつけて、これを沈めて波に乗った。

中京商業高時代の同級生で、今週キャディの有賀政夫さんとの意見もぴったり合って、グリーン上で不安なく打てていることも大きい。

有賀さんと「今日は奇跡の2アンダー」と笑いあったが、いまもっとも初優勝に近い選手が富田だ。
三好での自己ベストスコアの2アンダーは、着実に力をつけている証拠でもある。

今週の目標は「とにかく予選通過すること」だった。
実はサラリーマンの有賀さんは、会社に無理を言って1週間の休暇をもらっての登板。
「通ってくれなくちゃ、困るんですよ!」との言葉も切実だが、初日の好スタートにはもっと欲を出してもよさそうだ。

「・・・せめてベスト10入りですかね」。少し目標を引き上げた。

関連記事