Tournament article
カシオワールドオープンゴルフトーナメント 2007
シード復活、またはシード権の保持に望みをつないだ選手たちは・・・
前日初日は強風に見舞われて、全体にスコアは伸び悩んだ。難条件のままのイメージで「今日も我慢の日」と一度は決めたが、途中でスコアボードを確認して慌てた。
軒並みスコアが伸びていて認識を改めた。「やっぱり、ゴルフは諸行無常。昨日と同じつもりで守っていたら置いていかれる」。
一転、攻めのゴルフに転じて吉と出た。
上がり3ホールは「行って帰って行って」のレイアウトながら、なぜか桑原がプレーするころにはすべてフォローの風に変わった。特に最終18番パー5は残り269ヤードの第2打が追い風に乗って、ピン右1メートル。
これを沈めてイーグルに、ますます意欲がわいてきた。
11年間守ってきたシード権を昨年、失ったばかり。ブランクは、せめて1年だけにとどめたい。「残り2日間はとにかくチャレンジャーのつもりでいく」と、気合を入れていた。
シード権の確保に一歩前進したのは15位タイで予選通過した今井克宗、33位の塚田好宣や真板潔、57位の井戸木鴻樹らだ。
特に井戸木(=同下)は現在賞金ランク75位。
規定試合数に満たない選手を省いた上位70人のボーダー線上に位置するだけに、まさに踏ん張りどころだが、今週火曜日に再発した手首痛に、思い切ってゴルフができない。
まして「もし失敗したらQTに行かんならんと思うと予選会を控え、ゴルフすら出来なくなったらかなん(かなわない=困ってしまう)な、と・・・」患部をかばいながらの戦いだ
昨年、シード復帰を果たしたものの、それまでも毎年ボーダー線上の戦いが続いており「ゴルフはずっと悪くない。ただ調子が出てきたな、と思うと怪我が続いて・・・。慣れたらあかんねんけど、ぎりぎりの戦いにももう慣れました」と、自嘲の笑みだ。
しかも、この日2日目は最終18番を通算5オーバーで迎えた。
外せば予選落ち決定のピン奥5メートルのバーディパットを決めて、カットラインぎりぎりの通算4オーバー57位で辛くも予選通過に、ホっと胸をなでおろす。
シード権確保の最低条件はひとまずクリアしたが、まだまだ予断は許さない。
もし今週シード落ちが決まったときのショックが軽くなるように、「明日、明後日は予選会の練習のつもりで頑張ります」と何度も経験してきたこの最終局面を、乗り越えるための心構えを話した。