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長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント 2007

中田慶史郎「優勝は“出来る”と思っても“出来ない”と思ってもダメで・・・」

2日目を戦い終えて、支えてくれたハウスキャディさんと握手。「今週はトップ10に入れたら嬉しい!」
今大会のあと、昨年のチャレンジトーナメント賞金ランク上位5人と昨年のファイナルクォリファングトーナメントのランキングで構成される、シード権をもたない選手の出場優先順位の見直し(リランキング)が行われる。

現在、そのリランキング順位で48位につける中田が、大事な節目の今大会で2位タイに浮上して「なんとか上位で頑張りたい。トップ10に入りたい」と気を吐いた。

この日2日目は、パッティングが冴えた。
「クローズに構えるようにしたら、左に壁が出来たみたいに上手く打てた」。

今週から使い始めた新しいアイアンも奏効した。
以前のものより重めに設定したヘッドが「このコースに合っていた」。
寒冷地特有の粘っこい洋芝も「重めのアイアンなら上手く振り抜けて、楽に飛んでいってくれるから」。
前半の18番パー5で、残り235ヤードの第2打を2アイアンでグリーン乗せられたのもその効果か。

通算2アンダーは2位タイ浮上だ。

父・克紀(かつとし)さんの勧めでゴルフを始めたのは地元・兵庫の滝川第二高に進んでから。
愛知工業大学ではゴルフ部に在籍し、中部学生マッチプレー選手権で準優勝の経験もある。
その後、日本のベン・ホーガンとも呼ばれた橘田規プロに師事。
2000年にプロ転向を果たしたもののシード権はおろか、出場権すらままならなかった。

昨年は、チャレンジトーナメントで2試合連続優勝を飾りながら、出場権の与えられる同賞金ランク5位内に入れなかった。
結局ファイナルQTランク47位につけたものの、この順位ではなかなか出番が回ってこず、今季はようやくこれが4戦目となる。

1歳になる長男・研新くんと、現在妊娠6ヶ月の妻・典子さんをかかえるだけに、今週せっかく迎えた好機は逃したくない。
しかし、気負っても良いことはない。
「優勝は・・・しようと思って出来るものではなくて、かといって、出来ないと思っていてもダメで・・・」。
絶妙の表現で、複雑な今の心境を吐露していた。

中田慶史郎(なかたけいしろう)
1976年9月21日生まれ、兵庫県出身。中学時代は野球とサッカー。地元・滝川二高から、ゴルフを始める。愛知工業大はゴルフ部で活躍。その後、橘田規氏に師事し、2000年にプロ転向を果たす。
これまで、ツアーの最高位は2003年の新潟オープンの11位。
昨年はチャレンジトーナメントで2勝をあげたものの、賞金ランクは6位にとどまり、ファイナルQTランク47の資格で今季本格参戦。
身長173センチ、体重70キロ。家族は妻・典子さんと1歳になる長男・研新くん。また、この秋には第二子誕生予定だ。

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