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〜全英への道〜 ミズノオープンよみうりクラシック 2007

谷原秀人が64のベストスコアをマーク

554ヤードの最終18番パー5。クリークで打った残り253ヤードの第2打は、手前4メートル。軽いフックラインをねじこんだ。ド派手なイーグルフィニッシュにこれでもか、と幾度も繰り出したガッツポーズは同組のすし石垣に見せつける目的もあった。

8アンダーの64をマークして2位タイに浮上したこの日3日目は、名物の“すしダンス”に笑わされっぱなしだった。
「おかげでリラックスして出来た。パートナーに恵まれた」。
最後は自分も、とばかりに会場を盛り上げて2003年にツアー初優勝をあげた思い出の舞台でいよいよ復調をアピールだ。

4月のマスターズで初出場を果たしながら、今季国内4戦で予選通過は1度だけという低迷ぶりも、より高く跳躍するための助走だった。

昨年は賞金ランクで自己最高の2位、全英オープンで5位につけるなど大活躍の一方で、手首や背中のケガに悩まされた1年間。
ふと不安を感じた。
「今のままで、いったい何歳までゴルフが出来るだろう」。
ゴルフが大好きだ。
「できれば、いくつになってもゴルフで食べていきたい」。
そう考えたとき、スイング改造の必要性を痛感させられた。
コーチの内藤雄士さんに師事し、「体に負担のかからないスイング」を追い求めた。

先週まで2週間のオープンウィークも「クラブを握らない日はなかった」。
午前中の2時間をトレーニングに当てて、午後からは約5時間。練習場に居座った。
ヒマさえあれば、ベン・ホーガンのレッスン書を読みあさった。
「ウッズのように、常に同じところにクラブが下りてくる」。
理想にかかげたスイングも、少しずつ自分のものになりつつある。
その証拠に、いまはどんなに球数を打っても、手首や背中が痛くなる気配はみじんもない。
今週から、柔らかい打感のボール(ツアーステージG4)に変更したが、飛距離が落ちてもいない。
むしろ「アイアンの距離感も、アプローチのフィーリングも非常に良い」と最終日を前に、手ごたえを感じている。

昨年の成績で、今年の全英オープンの資格はすでに持っている。
今週は、優勝だけに照準を合わせていける。
「明日は、新しいこのスイングで戦えるかどうかを確かめたい」。
ツアー通算5勝目で、いよいよ弾みをつけたい。

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