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カシオワールドオープン 2008

久保超路「今週は背水の陣です」

3位タイの久保も2位の佐藤同様に、逆転の初シード入りを狙う選手だ。しかし、どちらかというと、久保のほうが状況は深刻と言っていい。

11月11日から4日間の日程で、山口県の下関ゴールデンゴルフクラブ口で行われたクォオリファイングトーナメント(QT)のサードステージで失敗(60位)。
来月のファイナルQTに、進めなかった。

それだけに、主催者推薦を受けて権利をつかんだ今大会がまさにラストチャンスだ。
しかも、賞金ランクは上位70人にはほど遠い120位(323万7700円)。
来年1月に、タイで行われるアジアンツアーの出場権をかけたQスクールにも挑戦する予定だが、「日本で取れるのが一番ですから」との言葉に実感がこもる。

今週こそもう後がない。
「背水の陣です」。
単独3位が絶対条件という事態を本人も心得ていて、「チビるなよ、と」。
自身に強く言い聞かせ「ただピンを攻めるだけではなく、1ホール1ホールだけでもなく、それこそ1打1打。しっかりとマネジメントしなければいけない」と、言い聞かせているという。

名門・東北福祉大学出身。
同期の谷原秀人について、「出世頭」とでも言うべきところをなぜか「筆頭株主です」と言って笑わせたあと、表情を引き締めて「今から練習に言ってきます」。
最終組のひとつ前でホールアウトしてきて久保は、すでに日も暮れかけた練習場に飛び出して行った

久保超路(くぼひろみち)
1978年8月18日生まれ、北海道出身。ゴルフは13歳から。星野英正や谷原秀人、宮里優作らを輩出した名門・東北福祉大出身。
1998年にプロ転向を果たし、2002年のダイヤモンドカップ(現・三菱ダイヤモンドカップ)でデビュー。
2000年のツアー外競技の北海道オープンで初優勝。
師匠は社団法人日本ゴルフツアー機構の現理事(コースセッティング担当)でツアー16勝の鈴木規夫。あだ名は名前を音読みして「チョロ」。

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