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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2008

甲斐慎太郎が怒濤の…!!

7番から連続ボギーで、ほとんど最下位に近い位置。「ショットもパットも悪くないのに…。ビリのまま終りたくない!」。九州男児に火がついた。9番で「また外した」と思った4メートルのバーディパットがカップに沈んで勢いづいた。
14番まで怒濤の6連続。

自称「スロースターター」だ。
宮崎県・延岡市出身。
伸び伸びとした大地で育ったからだろうか。
本気になるまでに、時間がかかる。
「でも一度、取り出したらいっぺんにどん欲になる」。
爆発力に定評のある男は、4つ目あたりから心に決めた。

「残りすべてのホールで全部、バーディ取ってやる!」。

その言葉も実現しそうな勢いでスコアを伸ばしたが、やはり予選の出遅れが響いてようやく17位まで盛り返すので精一杯…。

シード権すら取ったことがない男だったが今季は序盤から目立っていた。
早々と初シード入りを決めると、いよいよ8月のバナH杯KBCオーガスタでツアー初優勝。
今季、いちばんの赤丸急上昇が甲斐だ。
8801万256円稼いで、賞金ランク7位で迎えたこのツアー最終戦は、獲得賞金1億円越えが目標だった。
そのために、今週は単独2位以上が条件だったが、いよいよ最終日を前に、さすがにそれは叶いそうにない。
「明日は…どうしようかなぁ。もう、どうせ何もないしなあ…」。
しばし発奮材料に頭を巡らせたあと目を輝かせて、「明日こそ、全ホールでバーディを取る! これで行きます」。

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