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コカ・コーラ東海クラシック 2009

石川遼が単独首位に

早朝から再開した第2ラウンドの残り競技はピンクのポロシャツ
サスペンデッドとなった第2ラウンドの残り3ホールを終えたあと、メーカーのスタッフから差し出されるままに、着替えをした。

最初に着ていたピンクも大好きな色だが、新しいポロシャツの色を聞いて、自然と目が輝いた。
大会のテーマカラーでもある赤は、18歳の勝負カラーでもある。
迷わず決めた。「赤を着れば、気分が乗ってくる。気合いを入れるための、良い口実にもなる」。
そして大会主催のコカ・コーラとスポンサー契約を結ぶ石川にとって、衣装替えした真っ赤なウェアは、「ホスト試合で優勝したい」という、強い気持ちの表れでもあった。

ムービングデーといわれる第3ラウンドで、18歳のホストプロが燃えた。
胸の底にあったのは、8月のVanaH杯KBCオーガスタで池田勇太に、1打差で逆転負けを食らった悔しさだ。
「あのとき、1打の重さを痛感したから。思えば思うほど悔しかったから。それが1日目でも2日目でも3日目でも、1打の重さは同じだから。最善を尽くさないと、あとで後悔することになると思った」と石川はいう。

8番パー3のチップインバーディはもちろん、14番で5メートルのパーパットもまた然り。この日の全66ストロークに、そんな熱い思いが込められていた。

第2ラウンドの競技再開直後に4番アイアンで、左崖下に落とした16番。難しいパー3で、続く第3ラウンドは5番アイアンを握った。ピン奧4メートルにつけてバーディを奪い、単独首位に躍り出て、「今日はもったいないミスもなかった。自分のプレーだけに徹することが出来ました」と、胸を張る。

迎える最終日には、予選ラウンドで一緒に回った池田と再び最終組で顔を合わせる。
池田が石川をして、「一生戦い続けていくライバル」と言えば石川も、「池田さんにはゴルファーとして今も憧れと尊敬が強く、一生超えられないと思う相手」と、表現した。
そんな好敵手の2人が、正真正銘の直接対決。
賞金ランク1位と2位の争いは、いまもっとも旬な若き2人の激突に、その渦中にいる本人でさえ、胸躍る。

「僕がもし石川遼でなかったら・・・。絶対に会場に足を運んで見に来たいと思うだろうなあ」。
そう夢見るように言ってから、ふと我に返って「僕が石川遼でほんとうに良かった」。
プロ転向からわずか2年で真剣勝負の面白さを、その身を持って骨の髄まで知ったからには、いまさら傍観者で満足できるはずもない。

「僕がゴルフファンの一人なら、絶対に見逃せない1日になる。選手の一人として、ファンのみなさんの期待を裏切りたくはない。面白い展開の中に、必ず自分がいたいです」。
大混戦の展開は、池田のほかにも2打差の4位には賞金王の片山晋呉。相手がどれほど手強かろうと、今度こそ、主役の座は絶対に譲れない。
  • そして続く第3ラウンドは、勝負カラーの真っ赤なポロシャツに着替えて登場し、単独首位に躍り出た!!

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