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カシオワールドオープン 2009

中島雅生もシード落ち……

中嶋家の長男が、昨年初めて手にしたばかりのシード権を失った。賞金ランキングは86位で迎えたこの事実上の最終戦で、通算1アンダーは1打足りずに予選落ちを喫した。

初シード入りを機に、「今のままでいいや、とは思いたくない。レベルアップがしたかった」。技術の向上を、道具に求めた。思いきって、クラブを一新した途端に5試合連続の予選落ちをしたことが響いた。

慌ててセッティングを元に戻して立て直しを図ったが、間に合わなかった。
2週前の三井住友VISA太平洋マスターズで3ラウンド目に単独2位につけたが、最終ラウンドの14番でダブルボギー。さらに15番でボギーを打って、15位タイまで落ちた。
絶好のチャンスをふいにしたことが、「今でも忘れられない」と、悔やむ。

父・常幸に教わるのはあえて「アプローチ程度」にして、ほかはコーチにもつかず、すべて独学でスイングを作ってきたが、それも限界なのか……。

今年30歳。節目の年は、来月に第二子の誕生を控えているというのに……。
自身への忸怩たる思いから、思わず飛び出した。
「プロには向いてない」。
ツアーの出場権がない時代にも一度、ペットショップへの転身を考えたこともあるだけに大いに気になる発言だが、それを聞くなり表情を一変させた報道陣を気遣って、あえて明るく振る舞った。

「そんな顔しないでください。気持ち切り替えて頑張ろう」と、逆に励ます始末だった。

来季の出場権が与えられる上位70人のボーダーラインは先週終了時点では、規定試合数に満たない中嶋常幸(ランク64位)と先週のダンロップフェニックスで優勝したエドアルド・モリナリ(同26位)と、同大会で2位のロベルト・カールソン(同48位)と、同3位のシェーン・ローリー(同73位)の4人を抜いたランク74位まで。

ランク71位は圏内で今大会を迎え、2006年以来のシード復帰も目前だった塚田好宣は、90位で予選落ちを喫してそれも危うくなった。

とりあえず次週は2日から茨城のセントラルゴルフクラブで行われるファイナルクォリファイングトーナメントに挑むつもりでこの週末を過ごすという。
「今週は、開催前からもうQTに行くんだという気持ちでやっていたし、いつものことなんで慣れています」と決然とコースを後にした塚田に、今週日曜日に届くのは吉報か、それとも……。

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