Tournament article

ゴルフ日本シリーズJTカップ 2009

ブレンダン・ジョーンズは「問題ないでしょ、オンタイムでしょ?」

この日初日は、スタートの1時間前に恒例の全員出席の開会式が行われる。正面から賞金ランキング(国内のみ)順にずらりと並んで一堂に会す。

9時開始の10分前にはすでに、ほとんどの選手が席について開会を待っていたが、1席だけがなかなか埋まらない。
いよいよ最後に、悠然と登場したのがジョーンズだった。

腕時計を指し示して「BJ遅いよ、何時だと思ってる?」。
他の選手たちから矢のような攻撃を受けて、一応は日本式のお辞儀でお詫びをしたが、ちっとも悪びれる素振りがなかった。

「今日は雨だから、余分のグローブや傘を用意したり……確かにちょっと、準備に時間がかかってしまったけど、予定の9時は過ぎてなかった。問題ないでしょ、オンタイムでしょ?」。
約束した時間より早めに来るのが日本人なら、「僕はオーストラリア人。時間ちょうどに来るのが外人タイム」と、カラカラと笑い飛ばした。

スタートの1番では大雨が降りしきる中、詰めかけた大ギャラリーからやんやの声援を受けて、わざわざ後ろのスタンドに向き直って笑顔で手を振った。

ご機嫌で出て行ったがいきなり1番で3パットのボギー。さらに4番でまたボギーを打ったが焦らない。
「ここ4ヶ月くらい、3メートル前後の入れなくちゃ行けない距離がずっと入らない。どうしたもんか」と、口ではボヤキながらも2007年のチャンピオンは、ここ東京よみうりとの相性の良さは相変わらず。

6番で初めてバーディを奪い、8番で問題の3メートルを決めて出遅れた分を取り返すと、後半も1アンダーできっちりとまとめ、首位タイスタート。
「この天候の中で、今日は満足」。
最有力候補の一人がのっけから定位置に収まった。

関連記事