Tournament article

サン・クロレラ クラシック 2009

池田勇太「北海道は、得意なんだよ」

最難関の16番パー4で、奧のバンカーから池に入れ、ダブルボギーを打ったが、「悪かったのは、ここだけでしょ」。
それを補ってあまりある、見せ場もあった。
13番で、奧のラフからチップイン。イーグルを奪い、4位タイに浮上した。

全英オープンで、初のメジャーを体験した。
予選落ちこそしたが、「あそこで得たものは、計り知れない」。
貴重な手土産を持ち帰ったが、帰りの飛行機の手配に苦慮し、帰国したのは先週の「長嶋茂雄INVITATIONAL セガサミーカップ」の開幕前日。

時差ボケと、疲れがたまりにたまった状態で、ぶっつけ本番に挑んだが、体は悲鳴をあげていた。
左太股裏は、「肉離れの一歩手前の状態だった」。
痛みに耐えきれず、2日目のスタート前にやむなく棄権した。
主催者に頭を下げて、いったん北海道から引き上げて、自宅で治療につとめたが、「まだ、ぷちっと行きそうで・・・」。

不安を抱えながらのラウンドに、自分にまったく期待が出来なかったが今年5月にやはり道内の恵庭カントリー倶楽部で行われた日本プロでツアー初優勝を上げてもいるだけに、「北海道は得意なんだよ」。
ますますその言葉を裏付けるプレーぶりに、「足の痛さを忘れるようなゴルフだった」と本人も満足そうだ。

そして、ゴルフ以上にギャラリーの目を引いたのが、この日のコスチュームだ。
真っ赤なポロシャツに、ピンクの3タックズボンは久々に夏の暑さを取り戻した小樽で、ひときわ異彩を放っていた。キャディの福田央(ひろし)さんに「今日の服、いいじゃん」と太鼓判を押され、本人も上機嫌でスタートしたが、ホールアウト後に報道陣にその色合わせを指摘され、「なんだよ、おかしいかよ」と珍しく、ちょっぴり不安顔・・・。

それでも我が道を行く23歳は「明日はムラサキで行こうかな」。
あくの強さが魅力の男は、首位と4打差で迎える最終日に大好きな色を勝負服の候補にあげた。

関連記事