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関西オープンゴルフ選手権 2009

藤田寛之「あいつが自分で教えてくださいと、言うまでは…」

父親がウィニングボールを観客席に投げ込む瞬間、駆けだしてきた大稀くんは…
優勝の瞬間に藤田のもとに駆けつけたのは、6歳になる長男の大稀(ひろき)くん。香川県坂出市の実家で吉報を待つ身重の妻・優合子さんの代わりに、おばあちゃんに連れられて応援にやってきた。

表彰式のあと、藤田が記念撮影に応じるかたわらでついさっき、父親に手渡されたばかりのボールをグリーンに幾度も転がして、大稀くんが何をしているのかと思えば、さきほどの優勝争いの再現。

そばにいた、地元・宝塚市長の中川智子氏をつかまえては、「あのね、さっき近藤選手はここからパターを打って、ここまで寄せたんだよ」と、解説してみせた。

「そして、パパはここから打って、勝ったんだ!」と、ほぼ正確な位置から手でボールを転がし、何度も何度もカップインしてみせた。

大稀くんが優合子さんと一緒に優勝の瞬間を見届けたのは、ツアー通算5勝目をあげた2005年のマンシングウェアオープンKSBカップ。しかし、当時1歳と9ヶ月では、何も覚えているわけもなく、息子が物心ついてから、藤田が初めて見せる父親の威厳だった。

「パパ、ものすご〜く格好良かった」と喜ぶ大稀くんはちかごろゴルフに目覚め、クラブを持って、打つまねごとをするという。

しかし、頑固オヤジは「自分からは絶対に教えない」と言い張る。
「僕はそういう点で、自分のオヤジに似てるんです。あいつが自分から教えて下さいというまでは、絶対に教えない」と、首を振る。
他人にはめっぽう優しいが、息子となると話しは別?! そこはやはり、福岡出身の九州男子なのだった。
  • 宝塚市長の中川氏と記念撮影
  • そして、父親がボランティアのみなさんの労をねぎらう間も、大稀くんは先の優勝シーンの再現に忙しかった…!!

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