Tournament article
つるやオープンゴルフトーナメント 2009
マンデートーナメントからの挑戦、白佳和が好スタート
「決して調子が良いわけではなかった。それでも、スコアメイクがうまくなったと思う」。
周囲のサポートもあった。
バッグを担ぐのは、白がアドバイザリー契約を結ぶ新興パターメーカー「ジオギャラクシー」のツアー担当の中越豪さん。
「ミスして、うつむくたびにお尻をパーンッって」。
そのたびに、気合いが入る。
そしてロープの外には、どん底の白をすくい上げてくれた恩人の姿が。今季から所属契約を結ぶ奈良ロイヤルゴルフの山本浩一支配人の声援を受けて、発奮した。
「みなさんの優しさに支えられて、頑張れています」と感謝した。
昨年、3年間守ってきたシード権を失ったばかりか、出場優先順位を決めるファイナルQTで予選落ちした。
今季は先週の開幕戦と、6月の日本プロしか出場権がなく、チャレンジトーナメントを主戦場にするしかない。
ツアー出場のチャンスをつかみたいなら、今週のようにマンデートーナメントに挑戦し続けるしかない。
「今年は、マンデーの鬼になります。全部、突破するつもりでやる」となりふり構わぬ覚悟だ。
チャンスを生かしてツアーで5位内に入れば、翌週のトーナメントに首がつながるが、そういった考えもない。
「狙って5位に入るより、いっそ優勝するほうがまだ優しい。そういう気持ちで思い切ってやる」。
すべて失ったことで、かえって気持ちが前向きになった。
「今年は、すべてが一からのスタートだと思っているから」。
昨年末に絶望の淵にいた男が、吹っ切れた笑顔で健闘を誓った。