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フジサンケイクラシック 2009

武藤俊憲が3位タイ浮上

温厚な選手が、珍しく大きな声を出した。「なんでよっ、おかしいよっ!」。前日初日に引き続き、この日2日目は濃霧のためスタートが遅れた。午後スタートの武藤が最終9番を迎えたころにはとっぷりと陽が落ちて、薄闇の中で声は思いのほか響いた。

1.5メートルのバーディチャンスを外した。富士山からの目があると言われる難解なグリーンは、専属キャディの小田亨さんと「多少時間はかかっても、丁寧にラインを読んでやっている」。
それでも「読んだのとまったく反対に曲がることもしょっちゅうあって…」。
そんなことが、この日も最終ホールと合わせて3回もあり、思わず声が出てしまったというわけだ。

それとは裏腹に、「朝から晩まで一生懸命に打ち込んできた」という甲斐あって、ショットはここにきて絶好調で、「迷いもなくピンに向かってクラブを振れている」。
そしてそのとおり、ことごとくチャンスについているだけに、「グリーン上がこれだとちょっとつまんないですね」と、頬を膨らませた。

2打差の3位から17歳を追いかける週末。
「ショットはどこにピンがあっても自信を持って打てているので、あとはご褒美をもらえるかどうかでしょう」。
ツアー通算3勝目は、グリーン攻略が鍵を握りそうだ。

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