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東建ホームメイトカップ 2010
永野竜太郎が初の最終日最終組に
茨城県の水城高3年時にフジサンケイクラシックでベストアマを獲得するなど、ジュニア時代から数々のタイトルを持ち、2008年12月のプロ転向時から注目されてきた有望株だ。
高校時代からすでに身長は180センチを超えて、大型選手としても期待が集まっていた。
昨年のファイナルQTは、ランク13位の資格で本人も大いに張り切ってデビューを果たしたものの、賞金ランクは88位に終わった。
出直しの今季は、オフにベテランの湯原信光の合宿に同行させてもらい、特に精神面の成長を図った。
「スイングというよりも、ラウンドのあとの食事で聞く湯原さんの体験談が、とても勉強になった」と振り返る。
「今までは食事の時間を決めて、睡眠をきっちり取ってというふうに、プロは規則正しく生活しなければ、と思っていた」。
しかし、湯原の見解は少し違った。
「たとえば多少、夜更かししても翌日にスコアを出しちゃうような。若いころは、そういういろんなパターンを経験してみたほうがいい。今の子は、ちょっとストイックにやり過ぎる」。
その言葉に肩の力が抜けた。
「もっと、自分のやりたいようにやってみてもいいんだ」。
心が晴れた。
湯原の過去7度の優勝経験を、聞けたことも大きかった。
「貴重なお話を、自分も大事な場面で思い出せたら」との思いがこの開幕戦で、さっそく生かせそうだ。
もっとも、「いきなり最終組は嫌ですね」と、ホールアウト直後に顔をしかめていたことが、いま現実のものとなろうとは・・・・・・。
石川遼や池田勇太ら、同世代の活躍も「へえ〜と思うくらいで他人事。特に彼らにライバル心はない」というマイペースが、初体験をどう克服するか。