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日本プロゴルフ選手権 2008

横田真一「今日は頑張る日なんだ、と」

前半の13、14番で連続ボギーに気持ちが萎えた。その時点で通算2オーバーは、予選通過の圏外だ。「今日はピン位置が難しいよなあ・・・」。専属キャディの山田真一郎さんについ愚痴を言ったら、こんな返事が返ってきた。
「でも先週は、ピン位置が難しい日にスコアを伸ばしたんでしょう?」。

「その言葉で、ピリっと気合いが入った。今日は頑張る日なんだと。イケイケになった」と、16番から折り返しの2番まで5連続バーディ。
予選通過どころか、一気にリーダーズボードを駆け上がり、6位タイで決勝ラウンド進出だ。

中国で行われた先週のパインバレー北京オープンは、3日目に2位タイ浮上。結局、4位タイフィニッシュは、シード権のない横田にとっては非常に大きなボーナスだった。
開幕から3戦は「20万しか稼げず、ヘコんでたから」。
上昇のきっかけは、2週前だ。
ショットの不振に苦しんでいた横田が、ふと思い出したのが10数年前にジャンボ尾崎から伝授された練習法だった。

詳細は「企業秘密」だが端的に言えば、「悪いライから、低いドローを打つ練習」。
これを繰り返すことで確実に調子が上がることは、過去のデータで実証済みだ。

ツアー初優勝をあげた97年のANAオープン(当時名称・全日空オープン)も、ジャンボに教わってから2週後だった。
今回も、その再現となるか。
元・選手会長が、日本一を決める舞台で復活をにらむ。

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