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東海クラシック 2000

「僕のゴルフは幅を取らない」

首位に並んだ奥田靖己のコメント

 「朝からボギー(4番、アプローチが8メートルと寄らず2パット)で、『どないなるんやろうな、ボチボチいかなあかんな…』と思いながら行ったんですけどね。
 今日は昨日と違って午後スタートで、グリーンが乾いて、硬くて速いというイメージでいったから、パットにも気を遣ったし、そういった点でこのスコアは最高やと思います。

 前半は、丁寧さ半分と、頑張りが半分、混じったような感じだったので、途中から、幅を取らないようなプレーを心がけてたんです。
 幅を取らん、というのはつまり、たとえばティショットはティグラウンドの隅っこのほうで打ち、ダウンスイングでは幅を取りすぎないこと。ボクサーで言えば、ジャブ入れるだけにしとこうか、という感じです。
 歩き方、ゴルフスタイルも、幅を取らない。余計な歩測をしたり、パットでライン裏から読んだりしないとか、無駄足をしない。
 余計な幅を取らずに済んでるから、ゴルフに歯止めが効いてるんですね。
僕のポイントはとにかく、どれだけドライバーをフェアウェーの“幅”に通せるという点と、残り150ヤード地点に来たときに、どれだけ旗に寄せられるか。これだけです。

 あがりの3連続バーディは、14番がピンまで50センチについて、15番は下から2メートルが入りました。で、16番はオマケ。
 このホールはほんとうに気持ち悪い(嫌いな)ホールなんです。これを4日もせなあかんと思うと、本当に憂鬱になってしまう…。
 今日はここのティショットを4番アイアンでスライスかけて行こうと思っていたら、意識が働いて、もう1回、よけいにスライスして思ったより倍くらいの幅でスライスしてグリーン右手前のカラーに落ちました。ピンまで10メートルくらいあったんですけど、これが入ってくれましてね。
 難しいホールでバーディ取れるときって、あんまり調子がいいときやないんです。16 番は完全にオマケですわ。

 首位やと言っても、あと2日もあるもんねえ…。
 自分に期待しすぎると、…他の選手もよく言ってることやから、みなさんもわかってらっしゃると思うんですけど…結果、プレッシャーが何倍にもなって返ってくるんです。
 “無”にはなかなかなれません。
 今日だって、8アンダーまで伸ばして、『あとひとつ伸ばしたら単独やな』とか、そう考えた時点でもう無やないでしょう。
 思わないでおこう、と思うこと自体、もう思ってしまっている。
 せいぜい『なんやオマエ、そんなこと思ってるのんかいな、偉そうに』くらいに自分に思わせるとくことくらいが精一杯でしょう。
 そうでないと、明日以降のプレッシャーも増えますしね」

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