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VISAダイナスティカップ2005鈴木亨&平塚哲ニ組は初日のフォアサムで0.5ポイントゲット

キャプテン青木は、「悲しみを乗り越えて、出てくれたことが嬉しい」と、言った。
この日初日は、メンバー全員がキャップに喪章をつけてのプレー。13日(水)に亡くなられた、平塚哲二の父・央さんに哀悼の意を示した。

2週前に危篤状態になって、家族と交代で看病を続けていた。
早朝に央さんを看取ってから、当初の出発予定を1日ずらしての会場入り。
「練習だってほとんどしてなくて。迷惑をかけるかもしれない僕を、みんな快く受け入れてくれた。それが嬉しかったんです」と、平塚は言う。

メンバーたちの心遣いに答えるように、この日初日はペアの鈴木徹と好ゲームを展開した。
ジェイケイ・モーとアンジェロ・キュー組が、17番で長いバーディパットを決めて勝負はオールスクエア。
迎えた18番で、平塚が第2打をグリーン手前にショートさせた。
続く鈴木の第3打は、手前3メートル。

共同作業で読みきったパーパットは、平塚がカップ左淵から執念でねじこんだ。

「思わず、鳥肌がたちました。きっと平塚君のお父さんが、入れてくれたんだと思いましたね」(鈴木)。
マッチイーブンで、辛くも0.5ポイントをゲット。

5年前、病いに倒れて以来、「俺が死んでも、おまえは帰ってくるな」が央さんの口癖だった。
「勝って、オヤジにカップを見せたい」。平塚の言葉に、かたわらの鈴木が力強くうなずいた。

  • 3メートルのパーパットが辛くも沈めた平塚は、その場で思わずのけぞった

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